小規模多機能型居宅介護みんなの家・稲城長沼
【一日一心】人生もリンゴと同じく
さて、本日は先日あった一件をご紹介したいと思います。
先日、A様のご長女様より「A様のデイサービスの利用回数を増やしたい。」とご相談のお電話をいただきました。 A様は去年の12月からみんなの家に通い始めて、最近はとても表情が明るくなり、意欲も出てきたご様子が伺えます。 そんなA様を見たご長女様より、「皆さんのおかげで、母は元気になりました。」と最高の褒め言葉をいただき、スタッフ一同とても嬉しく思っておりました。
A様は元々、海外にお住まいで40代の頃に日本に戻ってきましたが、日本の社会や文化になかなか慣れずにいたようで、 実際、半年前に地域のデイサービスに通っていたそうですが、日本語でのコミュニケーションや食習慣などの文化の違いで利用を継続できなかったご経験もあるようです。
A様を包括のケアマネジャーより、外国語での対応ができるかとご紹介いただき、ドキドキしながら依頼をお受けしました。
初めてA様にお会いした日、面談の最初に僕はA様のこれまでの生活と、家族介護をされてこられたご家族様に対して、 労いの気持ちを込めて、「よく頑張って来られましたね。」とお伝えました。
また、この言葉に続けて、「これからのこと一緒に考えていきましょう。お手伝いさせていただきます。」とお伝えしました。
そうすると、ご家族は肩の力が抜けたご様子で、リラックスした雰囲気の中で面談が進められました。
利用開始後、A様はよく「あなたと出会えたことはご縁ですね。」「人生は未知と遭遇しますね。最後に心が通じる孫みたいな子と出会うえるなんて、本当に不思議です。」と僕の手を握って話してくださいます。
A様は果物がお好きで、その中でもリンゴが一番お好きだそうです。
デイサービスの送りの日は、「リンゴは人生と同じく甘酸っぱいですね」、「この人生はそろそろ終わりますね」と車の中で語りながら悲しい表情をされていました。
「人生もリンゴと同じく、経験を積むほどに深みが増し、熟すことで甘みが生まれるものです。長生きしてくださいね。」と僕が言いました。
それを聞いたA様の目は涙で輝いていました。
A様普段のご様子
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