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スタッフブログ

小規模多機能型居宅介護みんなの家・稲城長沼

2025年1月3日

【一日一心】初めまして、あなたに似ている人へ

YO、みなさん、こんにちは。

みんなの家・稲城長沼の「餃子の王」です~

 

今年も一年、本当にお疲れ様でした。

そして、つい1週間前、私は無事38歳になりました。

38歳といえば、まだ若いと思っていたら、施設の職員から「おめでとうございます!いよいよ40代のおじさんに見えるね」なんて言われてしまいました(笑)

 

今年も利用者の皆さん、そしてご家族の皆さんにたくさんの温かい瞬間を頂きました。

来年も、この場所が笑顔と幸せに溢れるよう、職員一同力を尽くしていきます。

そして、私自身もより一層成長し、皆さんの役に立てる管理者でありたいと思います。

 

さて、年の瀬に施設で「年越し焼き餃子」のレクを開催しました。

利用者様のご家族もお手伝いにきてくれて、餃子の香ばしい香りが広がる中、笑顔や笑い声が絶えませんでした。
 

年の瀬に繋がる餃子~

今日の餃子の具材は、ひき肉にエビ、ニラ、万能ネギ、生姜…

さらに、桂皮や山椒、八角のスパイスが効いた水と胡麻油をたっぷり混ぜ込んで、ほんのり香り高い餃子に仕上がりました。

ひとつひとつ、心を込めて焼き上げた餃子は、まるで家族のような温かさが感じられます。

「初めまして。あなた、うちの娘に似ているわね」

施設の中は温かな活気に満ちていた中、特に目を引いたのは一組の親子でした。

お母様である利用者と、その娘さん。

 

娘さんは仕事を抱えながらも、お母様のことを懸命に支え続けています。

しかし、お母様の認知症が進む中で、ときに娘さんの顔がわからなくなることもあります。

 

この日も、餃子を食べながらお母様は娘さんにこう語りかけました。

「初めまして。あなた、うちの娘に似ているわね。」

 

娘さんは一瞬だけ驚いた表情を見せましたが、すぐに柔らかい笑みを浮かべて答えました。

「そうだね、似てるかもしれないね。」
 

心の奥底にはきっと変わらないものがある。

焼きたての餃子をそっとお母様の皿に取り分ける娘さん。餃子が熱くないか気遣いながら、静かに声をかけます。

その姿は、まるで親が子を守るような優しさに満ちていました。

 

お母様は再び娘さんを見つめ、こう言いました。

あなた、うちの娘と本当にそっくりね。」

 

その言葉に、娘さんは少し微笑みを浮かべて応えます。

「そうだね、そっくりだよね。」

 

その瞬間、どちらが親でどちらが子かを超えて、二人の間に温かい光が流れたようでした。

その何気ないやり取りには、言葉以上の深い意味が込められていました。

お母様の記憶が薄れゆく中でも、娘さんは決してそれを悲しみや怒りに変えず、ただ穏やかに受け止め、寄り添っている。

 

娘さんがこうしてお母様を支えているから、

お母様も安心して過ごせるのです。
 

夕陽と朝陽

餃子を囲む親子の姿に、ふと思い出しました。

実家では、年末年始に餃子を作り、夕陽が沈む頃から深夜、そして正月の朝陽が昇るまで、途切れることなく餃子を食べ続ける習わしがあります。

 

夕陽から朝陽へと移り変わる時間の中で、人々は餃子を囲みながら大切な家族と過ごし、過去を慈しみ、未来に希望を抱くのです。
 

いつか、私も静かに山を下りる日が来るだろう。

その道は、杖を頼りに一歩一歩進むものかもしれない。

そして、その先のどこかで、元気いっぱいの子どもが駆け上がってくる。小さな手には、大切な何かをしっかり抱えて。

 

その子は私ではない、

けれど、本当にそう言い切れるのだろうか。

命は誰かから誰かへと受け継がれ、その中で確かに繋がり続けていく。

記憶が薄れゆく中でも、親子の絆が変わらずそこにある…

 

 

「初めまして……」

「あら、あなたじゃん…まったく…探してたのよ~」(笑)

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